睡眠時間が7時間で足りないなら、7時間半にすることで睡眠の質は上がります。睡眠時間が7時間しか取れず日中が眠いなら昼寝や仮眠で睡眠不足を補うことができます …
睡眠時間シリーズはこちらからどぞ。 ↓
第1回 睡眠時間の理想を決める5つの要因!【調べ方と考え方】
第4回 睡眠時間が短い!短くても質を確保するたった2つの方法
第8回 睡眠時間3時間を使いこなす方法
第9回 睡眠時間が6時間でも睡眠不足で困らないたった2つの方法
睡眠時間が3時間、4時間、5時間、6時間、様々な人に向けて今回の特集をしてきました。
睡眠時間が短い人に比べ、やはり睡眠時間が平均の7時間に近づくほど、量以上に質にはこだわりたいという意見が多いようです。
目次はこちら
睡眠時間が7時間の人たち
一般的に睡眠時間の平均は7時間前後だと言われ、最も平均的な睡眠時間だということが出来ます。
そのため、睡眠時間は7時間が良い、睡眠時間は7時間取っていれば大丈夫というような指標にさえなってしまいがちです。実際に睡眠時間が7時間の人たちは、睡眠時間に満足している人を除けば加齢や不眠症などで眠れずどうにかして7時間は睡眠時間を確保したいと思っている人と睡眠時間が7時間では足りない人のどちらかでしょう。
加齢や不眠症のなど、夜に眠れないという人たちには今回の記事と主旨がズレてしまいますのでこちらの記事で詳しく説明していますのでどぞ。↓
睡眠時間が7時間では日中が眠い(足りない)
睡眠時間は人によって異なります。
一般的に、自分に合った理想的な睡眠時間は遺伝子(40%)と生活環境・習慣(60%)によって決まります。遺伝子的に、6~9時間の睡眠時間を必要とする人たちのことをバリュアブルスリーパー(全体の80~90%)と呼びます。
睡眠時間が仮に7時間でも眠いという場合は、10時間以上の睡眠時間を必要とするロングスリーパー(全体の3~9%)や過眠症の可能性も無きにしも非ずですが、もう少し睡眠時間を延ばしてからでも良いでしょう。
どちらにせよ、睡眠時間が7時間では眠いというのは睡眠時間が足りていないという可能性が大きいのかもしれません。
睡眠不足の終着点(リスクと怖さ)
夜間の睡眠時間を増やすか、日中に昼寝(仮眠)などをして睡眠不足を補うなど考えられる方法はそう多くはありません。
睡眠時間は質だという考え方もありますが、睡眠時間は量ありきの質です。最低限の量が無ければ、質をいくら上げようと中身はスポンジみたいにスカスカになってしまうことに注意しましょう。そのロジックを紹介すると、睡眠時間(量)が足りない状態が続くと、慢性的な睡眠不足により睡眠の質は上がります。
それは、人間本来の防衛機能として眠りが深くなり(ノンレム睡眠が増える)短い睡眠時間でも休息できるようになるだけで、通常あるであろうレム睡眠は減少してしまいます。レム睡眠は記憶の整理や定着などを重要な役割を持っています。
レム睡眠が削られることで、日中の記憶力や認知力に大きな影響を与えてしまうためパフォーマンスは著しく低下してしまいます。肉体的には休息できている分、自分では自覚しづらいのが慢性的な睡眠不足(睡眠負債)の怖いところです。
睡眠時間は7時間前後は睡眠のゴールデンタイム
そもそも睡眠時間が7時間台というのは睡眠のゴールデンタイムと言われ、最も多くの人が体に馴染みやすい(負担の少ない)睡眠時間です。
2004年に全国45地区約11万人を対象に調査された大規模コホート研究(JACC Study)によっても睡眠時間が7時間前後(6.5-7.4時間)の人の死亡率が一番低いということもわかっています。
睡眠時間が短くても長くても死亡率は上がり、4時間未満(4.4時間まで)の睡眠時間では、男性で1.62倍、女性で1.60倍、また10時間以上(9.5時間以上)の場合には男性で1.73倍、女性で1.92倍という調査データもあります。
睡眠時間は7時間よりも7時間半の方が良い理由
そもそも7時間前後の睡眠時間であれば文句はありません。
しかし、最適な睡眠時間は人によって違うため、睡眠不足だと感じる場合は睡眠の質を上げるために7時間から7時間半にするべきです。
その理由は、睡眠にはリズムがあり浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)によて休息します。この周期はおおよそ1セット90分前後(個人差あり)で、睡眠のメカニズムを知っている人たちは1.5時間の倍数の睡眠時間を取ろうとするルーツです。
睡眠不足だと感じるのは寝起きの悪さと日中の眠気、この2つが原因です。
寝起きが悪いのは、レム睡眠中に起きていないため、体温が上がらないため。体が起床の準備に間に合わず覚醒してしまうと、寝起きにだるさを感じたり、しっかり寝たという満足感を得られないまま覚醒してしまいます。たった30分されど30分の世界がこの時間帯にはあるのです。
また、起床時間は点(時刻)でなく線(時間帯)で捉えることをお勧めします。
その日の体調によって、レム睡眠のリズムも変化してしまいますから、時刻では起床時間を決めづらいのです。最近では、スマホの無料アプリでレム睡眠アラームアプリがあります。(iPhoneもAndroidもあります)
レム睡眠アラームアプリに関しては、詳しくこちらの記事で詳しく説明しています。↓
7時間半も取れないならば6時間に
睡眠時間が7時間半も取れないならば、思い切って6時間に削ってしまうことも検討すべきかもしれません。
中途半端に睡眠時間を取ることによって寝起きが悪くなってしまいます。その結果、ますます睡眠不足に対するストレスや不満が溜まってしまい悪循環となってしまいます。睡眠時間を更に短くすると気になるのは睡眠不足(日中の眠気)だと思います。
これは、昼寝(仮眠)で補うことができます。実は昼間の仮眠には夜間の睡眠の3倍もの休息効果を実感することが出来ます。ようは、たった20分の昼寝が夜間の1時間分の睡眠に相当するコスパの良い睡眠法だったりします。昼寝の原則は眠気を感じる前に自ら20分前後の昼寝をすることです。
昼寝は最大でも30分までというルールもあり、他にも正しい昼寝の方法と時間帯はこちらの記事でも詳しく紹介しています。↓
まとめ
ある程度の睡眠時間が確保できている場合、睡眠の質を上げるのは比較的簡単です。
特に7時間ほど確保できている場合は日本人の睡眠時間の平均時間と比べても大きな差がないので、深刻な睡眠不足に陥っている可能性もそう高くなく緊急性も低い人が多いようです。とはいえ、人生の1/3(28年分)は睡眠時間です。
どうせ眠るなら睡眠の質をあげたい、眠りには満足したいというのが本音ではないでしょうか。
あとがき
ちょっとした一工夫で日頃の睡眠の質をワンランク上げるコツを紹介しました。
ようは、レム睡眠アプリを使って1.5の倍数の時間帯で起き、昼寝を習慣化するだけです。新しいものも買わなくても良いからお財布に優しく、今日からすぐ試すことが出来るのが嬉しいポイントです。人によっては昼寝に良い場所を探すのが意外と大変かもっ