ショートスリーパーとは一体何なのか?初めて耳にした時、ショートスリーパーになるにはどうすれば?と、つい探してしまいます。ショートスリーパーには有名人(芸能人)の印象がありますが、天才だけでなく訓練次第で誰でもなる方法はあります。健康(寿命)を維持しながらショートスリーパーになるには正しい方法が必要です。様々な特徴もあるためショートスリーパーになる前に自分の素質を診断してみましょう …
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ショートスリーパー(short sleeper)とは、短い睡眠時間で健康を保っていられる人間のことであり、短眠者(たんみんしゃ)ともいう。
wikipediaより抜粋
ショートスリーパーになりたい、本当になれる方法あるのでしょうか?
ショートスリーパーになるには、なり方があります、、、きっと(笑)
ショートスリーパーにはメリットだけでなくデメリットがあると思っています。特に、健康とか寿命だって縮んでしまいそうで大丈夫?って思ったりもしています。芸能人などの有名人にもショートスリーパーはいるようです。食事など訓練すれば出来るものなのでしょうか、それとも天才と言われる人達の能力、専売特許みたいなものでしょうか。
正直、ショートスリーパーというだけでなんかカッコイイような気がするのは私だけでしょうか。今回は、ショートスリーパーを徹底的に解明したいと思っています。
目次はこちら
ショートスリーパーの特徴
ショートスリーパーは平均的な睡眠時間(7-8時間)の人間と比べて、眠りの質が高いためレム睡眠が圧倒的に少なく、ノンレム睡眠(深い眠り)が増えてゆきます。
レム睡眠とノンレム睡眠は詳しくこちらで説明しています。↓
睡眠専門医の多くは、
睡眠時間は遺伝子で決められているため、睡眠時間を縮めることは不可能
だと指摘しています。
年齢によっても睡眠時間は変わることがあり、若い時は睡眠時間が長く、高齢になるにつれ短くなる傾向があります。
他には、睡眠サイクル(体内時計)が乱れると睡眠時間が長くなったり、季節などで睡眠時間に変化があり、夏は冬より短くなる傾向があるんだとか。
ショートスリーパーは特殊な遺伝子を持っている
2009年にアメリカのカリフォルニア大学で、寝てもすぐ起きてしまうショートスリーパーの人たちの遺伝子を調べる研究が行われました。
するとショートスリーパーの人たちの体内で、共通して「DEC2」と呼ばれる遺伝子が突然変異を起こしていることを発見したのです。DEC2は人間の体内時計を制御している時計遺伝子でマウスにDEC2遺伝子を組み込む実験を行うと、なんとマウスの睡眠時間が短くなったという結果が出ました。
DEC2遺伝子の突然変異によって睡眠中の脳の疲労回復や情報整理を普通の人より短い時間で済ませることができるようになったのではないか。
カリフォルニア大学のYing-Hui Fu教授
DEC2についても説明したとおり、もともと遺伝子レベルで睡眠時間は決められています。
しかし遺伝子が睡眠時間に影響する要因は約40%と言われているため、残りの60%は生活環境(習慣)によって決まります。ようは、生活環境(習慣)次第、工夫次第ではショートスリーパーになれるとのこと。
ショートスリーパーの有名人・芸能人
大抵の人は6~9時間の睡眠時間を必要としますが、この人たちをバリュアブルスリーパー(全体の80~90%)と呼びます。
またそれ以外の人で、睡眠時間が短い人をショートスリーパー(全体の5~8%)、長い人をロングスリーパー(全体の3~9%)と呼んでいて、ショートスリーパーの有名人にはこんな人達がいます。
- レオナルド・ダ・ヴィンチ
- モーツァルト
- トーマス・エジソン
- ニコラ・テスラ
- 森鴎外
- ミハエル・シューマッハ
- 明石家さんま
- 中居正広
- 上戸彩
- Gackt
- シルクロード【Fischer’s】
ショートスリーパーになれる可能性
生まれつきのロングスリーパーの場合は、ショートスリーパーになることは難しいのですが、日本人の大半を占めるバリアブルスリーパーは、ショートスリーパーになれる可能性があります。
実際に行われた、バリアブルスリーパーの睡眠時間を5時間程度に短縮する実験では、実験後も長期にわたって平均6時間の睡眠時間が保たれたという結果が出ているのです。
もしもあなたがロングスリーパーではないのなら、睡眠時間を短くしてショートスリーパーになれる可能性を秘めているかもしれません。
他の多くの疾患と同じく、遺伝+環境因子が原因と考えられるならば、“習慣づけ”によってショートスリーパーになることも可能なのではと考えているのです。
ショートスリーパーの共通点は多相睡眠(分割睡眠)
トーマス・エジソンは、30分の睡眠を1日に6回の合計3時間、レオナルド・ダヴィンチは、15分仮眠を1日に6回の合計1.5時間の睡眠をとります。
睡眠時間が短い人(ショートスリーパー)の特徴として、1日の持続力(判断力・認知力などの一般的なパフォーマンス)や体力は睡眠時間が長い人より切れがちです。放っておくと1日も持たずガス欠してしまいます。そのことをショートスリーパーたちは自ら知っていて、質の高い食事と昼寝・仮眠を分散させて取っているのです。
ショートスリーパーの多くは、1日に一度しか寝ないのではなく、1日に何度も寝ているのです。
分割睡眠(多相睡眠)は、こちらの記事で詳しく説明しています。↓
ショートスリーパーのデメリット
普通の人が無理をして3時間、4時間、5時間の睡眠で日常生活を送ろうとすると、体調に異変をきたし、死亡リスクが上がるので注意が必要です。
具体的には、高血圧、脳梗塞や脳卒中、心筋梗塞など、循環器系の病気にかかりやすいという特徴を持っています。ようは、ショートスリーパーでない人が、短眠をすると単なる睡眠不足に。
レム睡眠の時間が少なくなる
レム睡眠は体は寝ているけれど脳は覚醒している睡眠状態です。
この状態では、記憶の整理など、人間が生きていく上で大切な活動が行われているのです。
糖尿病、心臓病のリスクが高まる
睡眠時間が短くなると、血液中の糖分のコントロールが効かなくなります。
また血圧も上がりやすくなり、心臓への負担も大きくなります。短時間睡眠は血糖値が正常であっても、インスリンの働きが弱まってしまっているので、たった一日3時間ほどの睡眠となれば、生活習慣病のリスクが非常に高くなってしまうと言われています。
マイクロスリープの危険性
マイクロスリープとは、過度な睡眠不足に陥っている場合、自分が気がつかない無意識のうちに眠りに落ちてる状態を言います。
情緒的な不安定や抑うつのリスクが増大
慢性的な睡眠不足には情緒的な不安定や抑うつのリスクを増大してしまいます。
それが酷くなると、うつ病や不安障害などの精神疾患へと発展してしまいます。
免疫力が低下する恐怖
睡眠時に分泌される「成長ホルモン」はとても重要な役割を担っていて、免疫物質を作りだしたり、古くなった細胞を再生させる力を持っています。
睡眠不足に陥ると、この成長ホルモンの分泌が著しく低下します。よって、風邪をひきやすくなったり、薬やワクチンが効きにくくなったり、ガンのリスクにも侵されてしまうのです。
ショートスリーパーのなり方
ここではショートスリーパーのなる方法として、代表的な短眠法を紹介します。
基本的に6時間未満の睡眠時間の人たちをショートスリーパーと呼ぶように、一気に睡眠時間を削ろうとしても成功率は下がります。徐々に、体に馴染ませていく必要があります。健康的に寿命を短くしないで睡眠時間を削る場合の目安として、最大1週間に15分までとされています。ようは、どんだけ頑張っても1ヶ月で1時間です。一般的に睡眠時間が慢性的に6時間を切る場合には分割睡眠(睡眠の多相化)は必須となります。↓
起床時間を変えない
同じ時間に起きる習慣によって体がリズムを覚え、眠る時間に関係なく翌日は目が覚めやすくなります。
睡眠時間を1~2週間おきに15~30分ずつ減らしていく
睡眠時間を30分減らした状態で1ヶ月経っても体が慣れなければ、そこが限界だと諦めて睡眠時間を元に戻してください。
最低でも4時間半は必ず睡眠をとるようにしてください。レム・ノンレム睡眠1サイクル90分とすると、最低2サイクルの3時間、出来れば3サイクルの4時間半というのが一つの目安でしょう。
坪田式
①【就寝前】寝る3〜4時間前に食事を摂り、さらにお風呂に入って体温を上げ、布団に入ったらスムーズに睡眠に移行できるようにする。
②【就寝】起床時刻は変えず、1週間に15分程度ずつ寝る時刻を遅くしていき、少しずつ睡眠時間を短くする。
③【日中】日中は太陽の光をしっかり浴びて活動的に過ごす。
昼食の後には20分程度の軽い仮眠をとると、午後も活発に過ごせ、アクティブに活動することで夜寝つきがよくなります。
なかでも、特に②の「起床時刻は変えずに睡眠時間を短縮する」が大きなポイントだといいます。体内時計は光を見るとリセットされるようにできているため、常に同じ時刻にリセットするようにしておくと、睡眠時間が少なくなっても体内リズムが崩れず、睡眠の質をキープできるようになります。
昼寝を自ら取る(分割睡眠)
眠すぎてついウトウト…ではいけません。
自ら積極的に仮眠を取ることが重要。眠くなってからの仮眠は、夜に寝るよりも何倍も睡眠効果があるとか。コーヒーを飲んでから仮眠をするのもアリ。
昼寝には正しい時間帯と方法があります。詳しくはこちらの記事にも書いています。↓
内臓に負担をかけない食事
ポイントは食事量を減らすこと、胃に負担をかけない物を中心とした食事の2つ。
消化にいいというか、ダイエットと同じような理屈なのかも。
寝る前にメラトニンの分泌を促す
■夜食を食べる
■運動をする
■お酒を飲む
■コーヒー、緑茶を飲む
■冷たい水を飲む
■熱い風呂に入る
■歯磨きをする
■深夜にコンビニに行く
■携帯の画面を見る
上記9つはメラトニンの分泌を抑制させてしまうことがあるので睡眠前は気をつける。
また、夜のメラトニン分泌のために朝日のうちに日の光を浴びておくというのも大切なこと。
睡眠の2時間前にはお風呂を
体温が下がるときに人は眠気を感じるため、食後に眠くなりがちなのも、実はこのため。
食事を取ることで体温が一時的に上がり、再び下がるときに眠気を感じるというわけです。
具体的な睡眠時間の削り方は下記の記事で説明しています ↓
睡眠時間を短くしようとして注意すること
一般的には誰でも練習次第でショートスリーパーに近づくことができるはずですが、合う合わないに個人差があり、短い睡眠時間には体がついていかないという体質の方もいます。
一定期間試してみても 弊害の方が大きく、新しい習慣に体も慣れないという場合には 自分には向いていないと、すっぱりと見切りをつける事が大切です。睡眠不足は、成人病など様々な病気を発症する原因にもなりますので、健康的な短時間睡眠が体質的に難しい場合には、無理をせず速やかにショートスリーパーの練習をやめ睡眠時間を元に戻してくださいね。
まとめ
一歩間違うと何とやら。
興味がある分野だけに試す場合には、無知では慎重にならないといけませんね。脳は眠りはじめの3時間で必要な休息のほとんどをとるので、3時間でよいという人もいます。「少しの仮眠でも頭がすっきりする」という人や「何時間眠ってもダメだ」という人がいるように、自分にとって、どれだけぐっすり眠れるかが大切な訳で自分に合った睡眠を探してみましょう。
ショートスリーパーになる前に、実際の生活環境・習慣を改善する短眠術は、こちらの記事で詳しく説明しています。↓
あとがき(2018/12/17)
ショートスリーパーの可能性は無限大です。
ショートスリーパーになると、睡眠時間を節約でき一般的な人よりも1.5~2倍もの自由な時間を手に入れることが出来ます。相対的な体感からすれば3倍近くあるとも言われています。勿論、デメリットもあります。考え方によってはそこまでしなくても良いかもしれません。しかし、どんな生活環境(習慣)であれ、睡眠時間が短くても睡眠不足にならないような方法があることは心強いことだと思いませんか。
人は眠らなければいけない、その輪から少しだけ外れることが出来る。ようは、その選択肢(タフさ)を手に入れること自体に価値があると私は思ったりします。