寝起きの体温は高い方?低い方?どっちが良いの!寝起きに体温が高くなったり、低くなったりするのはなんで?どちらも一長一短、あなたはどちらを選びますか?
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冷え性の人は、寝起きの体温は高い方がいい?暑がりの人は、寝起きの体温は低い方がいい?
実は寝起きの体温は、というかそもそも日中の体温でも、体温のコントロールはそう簡単ではありません。そんなコントロールの難しい体温が、中二の息子みたいにグレてしまっては、もう手の出しようがありません(笑)
今日はそんな寝起きの体温のお話です。
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寝起きの体温
そもそも日本人の7割くらいは、体温が36.6℃から37.2℃の間。
一般的には1日の体温を時間帯で比べてみると、早朝が最も低く、夕方に高くなります。上がったり下がったりすると言っても、この時の体温差はほぼ1度以内。こういった体温の動きは、概日リズムと呼ばれ、おおよそ24時間(厳密には25時間)が1サイクルです。
概日リズム(circadian rhythm)とは
約24時間周期で変動する生理現象で、動物、植物、菌類、藻類などほとんどの生物に存在しています。
一般的に体内時計とも呼ばれ、概日リズムは内在的に形成されるものですが、光や温度、食事など外界からの刺激(生活環境・習慣)によって修正されます。このリズムは、人を含む動物にとって、睡眠や摂食のパターンを決定するためとても重要です。
このリズムが崩れると、旅行などで感じる時差ぼボケのような軽いものから、症状が重い場合は過眠症の概日リズム睡眠障害となったりする場合もあります。
自分の平熱を知っていますか?
そもそも自分の平熱がわからない状態だと、寝起きの体温が高いのか低いのかさえ判断に困ってしまいます。
平熱は、一人ひとり異なります。血圧と違い、体温は急激に変化しにくいため、体の健康や病気のサインとなる重要な情報です。
平熱の測り方
電子体温計には、実測式と予測式があります。
それぞれで正しい測り方が違うので、自宅にある電子体温計がどちらなのかまず確認しましょう。実測式の場合、平衡温(へいこうおん)という体の内部の温度を測るのが正しい測り方なので、ワキで測る前にワキを閉じて10分ほど温める必要があります。
予測式の場合、温めずにそのままワキで測っても、平衡温との誤差を統計情報のもと電子暗算して表示してくれます。
注意事項
- 食後やお風呂、運動のあとには体温が上がります。最低30分以上経ってから検温しましょう。
- 平熱の日内変動を把握するため、測定した体温とともに検温した時間を記録(メモ)しておきましょう。
- 子どもの場合、泣いたあとは体温が上昇するため、機嫌の良いとき、または寝ている間に検温をしておきましょう。
寝起きの体温が日替わりしてしまう理由
概日リズムは生活環境(習慣)によって変化するとお伝えしましたが、その理由は様々で上記した以外にもストレスによっても変化してしまいます。
まず、その兆候を最も確認しやすいのが、睡眠時間や睡眠の質、睡眠の時間帯のズレなどが挙げられます。体内時計(自律神経も)が乱れていますので、寝起きの体温も管理しにくくなり必然的にブレやすくなってしまいます。
寝ている時の体温メカニズム
人間の体温リズムに関係しているのは、脳内ホルモンです。
夜中の0時くらいをピークに、脳の温度を下げる指令を出すメラトニンというホルモンが分泌されます。そして、明け方に向けて体温が下がっていき、朝5時頃から、β-エンドルフィンやコルチゾールといった脳温や体温を上げるホルモンが分泌され始めます。
寝起きの体温が高い原因
- 乳幼児のころは体温が高くなります
- 風邪を始めとした病気にかかると体温は高くなります
- 寝室が暑い
- 寝具が合っていない
- 季節的なもの(夏)
寝起きの体温が低い原因
- 高齢になると体温は低くなってしまいます
- 体内時計が崩れると寝起きに体温を上げるのが間に合いません
- 寝室が寒い
- 寝具が合っていない
- 季節的なもの(冬)
寝起きの体温が高くても低くても共通する対策
健康な生活リズムを作るのは朝ごはんです。
ちゃんと早起きして、午前中からしっかり体を動かし、夕方に運動をすれば、夜は自然に早く眠れて、翌朝も早起きできます。体温も早朝は低く、夕方に高くなるというリズムをしっかりと刻むので、健康な生活を送りやすくなります。
寝起きに体温が高い時の対策
寝起きてしばらく体温が高い場合や体調に違和感を感じる場合は、病気の可能性があるので早めに医師へ相談しましょう。
寝起きに体温が低い時の対策
生活環境(習慣)を極端に変えたり、慢性的な体内時計のズレを防止するために規則正しい生活をしましょう。
具体的には、朝に日光を浴びたり、規則的な時間帯に食事を取り、午後から夕方に最も体温が上がるよう運動などをして体温のピークを意識した生活をするのがおすすめ。
結局どっちが良いの?
2017にイギリスの医学雑誌BMJに掲載された最新の研究論文によると、3万5000人の外来患者を対象に調査し平熱が高い人の方が高い死亡率で、平熱が0.149度高いと1年間の死亡率が8.4%高くなるというデータを発表しています。
日本だと体温を上げることが、健康に繋がるという常識とも思えるような内容が海外では全く違ったのです。一概に、どちらが良いか言い切ることが出来なくなりました。
まとめ
一般的には朝は体温が低くなります。
突発的に、体温が高くなることはあっても下がりやすことを意識したいところ。実際に、寝起き前に体温が低いと寝起きが悪くなったり、睡眠惰性を感じやすくなったりします。
ただ、体温は上げようと思っても、なかなか自分ではコントロールしづらい部分でしょう。先ほどお伝えした正しい生活環境を過ごすよう最善を尽くすことが最も効果的な暮らしだという結論に至りました。
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あとがき
だからと言って、こういう生活習慣に関するテーマは、そう簡単に改善できるテーマではありません。(自分で言っといてなんですが)
日常の楽しみもあるでしょう、生活環境という側面から見れば、上手くできた日もあれば、失敗してしまう日だって、あるかもしれません。そういった時に歯止めがきかせるかどうか、その違いはこういったことを意識しているか、どうかの差なのかなと思ったりしています。
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