寝起きが腰痛を引き起こす原因で最も多いのが何らかの原因で睡眠リズムが崩れたことによる寝返り不足で、血行不良を引き起こし寝起きに痛みや違和感を感じてしまいます。ストレッチも予防からその場しのぎまで、そもそも腰痛は日本の4人に1人が患っていて、寝起きに腰痛いなんて慢性化されては困るので寝起きの腰痛を整理してお伝えします。
寝起きシリーズの目次は下記リンクよりどぞ ↓
第1回 寝起きに頭痛、それ放っておくと癖になる?対処法まとめ
第5回 寝起き が 悪い 人は必見!パッチリ目覚めるたった3つの習慣
第7回 寝起きにめまい!放っておくと危険な理由と原因・治し方
第14回 寝起きの腹痛は放っておくと危険!今すぐ原因をチェック!
第15回 寝起きに喉痛い!原因はたったの3つ!【対策まとめ】
総集編 寝起き大百科【永久保存版まとめ】
厚生労働省の調べによると、2800万人(推定)もの日本人が腰痛持ちで、腰痛を感じる時間帯は寝起きから午前中にかけてが最も多く、ストレスや痛みに悩まされている人が多いんです。
目次はこちら
寝起きの腰痛は寝返りが原因
私たちの睡眠は一定のリズムで繰り返されています。
浅い眠りのレム睡眠、深い眠りのノンレム睡眠、1セットはざっくり90分前後で、このリズムが快眠のための大切な条件だったりします。レム睡眠とノンレム睡眠のリズムをコントロール(切り替えのきっかけ)しているのは、寝返りであると近年では考えられていて、寝起きに感じる腰痛と寝返りに深い関係があったのです。
筋肉は動かさなくても硬くなってしまうので、寝返ることで圧迫されている部分の血行も促します。さらに、ふとんの中の空気を入れ替えて温度と湿度を調整します。
寝返りが不十分だと
寝起きに起きる腰痛の最も多い原因は、何らかの理由で眠りのリズムが崩れてしまうことにより寝返りが不十分だった場合、腰まわりの筋肉が硬くなってしまうことです。
その仕組みは、筋肉が硬くなることで体が緊張してしまい、自律神経も活動方向へ向かってしまいリラックス出来なくなります。自律神経が崩れてしまうと先ほどお話した睡眠のリズムが更に崩れてしまうので、そのスイッチ役(切り替え役)の寝返りが機能しなくなり筋肉が緊張して硬くなってしまうといった悪循環に陥ってしまいます。
寝起きに腰痛が起きるメカニズム
寝るときの姿勢になると、腰のあたりに内臓が乗った状態になってしまいます。
40代の女性平均体重53kgの場合、23kgが腰に乗った状態になってしまい血管を圧迫してしまいます。血管が圧迫されると血流が滞って酸素が全身に行き渡らず酸欠になってしまい、血中の酸素が減少するため白血球や筋肉から痛みを引き起こす発痛物質が発生し、寝起きに腰痛を感じてしまいます。
定期的に寝返りをすることができていれば、発痛物質は血液とともに流れ、酸欠状態も改善され、腰に痛みが生じることはありません。実は腰痛は寝方(仰向け・横向き)にも関係しているので詳しくはこちらの記事をどぞ。↓
寝起きの腰痛は病気からも
- 椎間板ヘルニア
- 筋・筋膜性腰痛
- 椎間板症
- すべり症
- 腰椎分離症
- 脊柱管狭窄症
寝起きに腰痛いからといって、腰だけに原因があるわけではありません。
「腰が痛い」というのは、あくまで結果であり、原因はほかのところにある場合が多いのです。腰が痛いのは腰が悪いのではなく、ほかの部分が悪いから腰が痛くなった、と言っても過言ではありません。
壁の位置と添い寝が心理的な原因に
ベッドは壁から最低でも50cm以上は距離を取りましょう。
添い寝も寝返りを阻害する原因になってしまいます。寝ていても無意識に壁の圧迫感を感じ寝返りがしにくくなります。また、人や動物のいる場合でも無意識に寝返りを打たなくなってしまうので、寝起きの腰痛が慢性化している場合は見直しましょう。
パジャマの生地が実は邪魔になる
摩擦の大きい衣類は寝返りしにくいという落とし穴もあります。
摩擦が大きいパジャマ生地として代表的なものを紹介しておきます。
- モコモコパジャマ:0.524
- フリース:0.449
- スウェット:0.447
- 綿:0.380
- 麻(リネン):0.367
- シルク:0.250
(摩擦係数が小さいほど摩擦が小さい)
寝起に腰痛を感じる最も多い原因は枕
枕がやわらかいと頭が沈み、轍(わだち)にはまったタイヤのように抜け出せなくなり、次の寝返りをうちづらくなります。
さらに、硬さだけではなく、枕の高さも重要です。人によって適した枕の高さは違うので、自分の体格に枕を合わせることで寝起きに腰痛が起きる可能性がグンと下げてくれます。
寝起きに腰痛を感じたら布団の可能性も
毛布も摩擦が大きいため、最初に布団を掛け、その上に毛布の順で掛けた方が保温性にも優れるため一石二鳥。
また、明らかに布団に重さを感じる場合は、重さによって寝返りを阻害してしまうので、羽毛布団など寝起きの腰痛が木になる場合には出来るだけ軽い布団をおすすめ。
寝起きの腰痛はマットレスから
からだ全体にかかる圧力をまんべんなく分散させる体圧分散性は、いまやマットレスの基本性能です。
硬すぎるマットレスでは、からだの一部に圧力が集中し血行不良となって、寝起きの腰痛などを引き起こします。マットレスがやわらかすぎるとからだが沈み込みすぎ、硬すぎると背骨が反って緊張してしまいます。
背筋が立っている時とほぼ同じまっすぐな状態が自然な寝姿勢です。
今すぐできる寝起きの腰痛予防
今すぐできる寝起きの腰痛予防があります。
まずは腰を温め血行を良くする事、続いて腰への負担を分散させるようマットレスとの隙間を埋めたり、サポートを増やすことが肝心です。
腰を温めて寝る
腰痛は患部を温めることで血行がよくなり、症状がやわらぎます。
掛布団や毛布を重ねてもお尻や腰回りが寒いと感じる人はカイロを貼って寝るとよいでしょう。身体を動かすと筋肉が体内で熱を作ったり、血行が良くなったりするため身体が温かくなります。寝る前に軽いストレッチをしてみるとよいでしょう。
38~40度ぐらいのぬるめのお風呂にゆっくり入ることもおすすめです。身体が温まるだけでなく、副交感神経の動きが活発になることでリラックスした気分になるため良質な睡眠がとれます。
こういう時には、オールシーズンで腹巻が重宝します。腹巻については、こちらの記事で詳しく説明しています。↓
腰にタオルを巻いて寝る
寝起きの腰痛は、腰とマットレスの隙間が悪さをします。
- バスタオルを縦に2回2つ折りして細長い状態にします
- 細長くなったバスタオルを着物の帯を巻く要領でお腹に巻き付けます。
- 仰向けに寝た状態でほどゆるみがなくまるまでバスタオルをしめます。
- ゆるみがなくなったらガムテープでバスタオルを固定します。
背骨とお布団を平行に保つため、硬いお布団でも柔らかいお布団でも寝返りが打ちやすく腰に負担を与えません。しかし、これはあくまで応急処置です。長期的な寝起きの腰痛予防を考える場合、マットレスの見直しやトッパーやベッドパッドで代用するなど検討しましょう。
ヒザ下にクッションを置いて寝る
仰向けで寝ると腰がそったままの状態となるため、腰に大きな負担がかかってしまいます。
ヒザ下にクッションを置くだけで腰にかかる負担が足に分散されるのです。仰向けで寝ることが多い人はぜひためしてみてください。横向きで寝るクセがある人は両ヒザの間にクッションを挟むとよいでしょう。そうすることで腰が安定するため、負担が減ります。
寝起きの腰痛防止に効くストレッチ
腰痛改善のための王道4ストレッチ
ストレッチで大切なことは無理のない(痛みのない)範囲で行うことで、とにかくリラックスが大事です。
体が力(りき)まないように、深呼吸を続けながら行いましょう。ストレッチを行う際は、フローリングなどの硬い床は避け、絨毯や布団の上など体を痛めない場所で行うよう配慮することを忘れないようにしましょう。
効果UPのカギは、入浴後や就寝前などの「夜」に行うこと、最低でも1か月の継続がオススメです。
簡単!45秒で出来る寝たまま体操
朝30秒の正座
- 背骨のゆがみ
- 足の使い方
- 血流の悪さ
この3つを改善することで、ほとんどの腰の痛みはよくなり、第二の心臓と呼ばれるふくらはぎから足首までの部分に、バランスよく圧をかけます。
結果、血流が促され、新しい毛細血管を増やすことができます。硬くなり、血流が悪くなっていた箇所にも十分に血流が行き渡っていきます。
仰向けで寝れない人(反り腰)のストレッチ
まとめ
寝起きに起きる腰痛は慢性的になると朝起きること自体に、潜在的にストレスを感じるようになってしまい早朝覚醒などの、不眠症にさえ繋がるケースもあるようです。
寝起きに限らず、腰痛は一旦症状を感じてしまうと、整体などに行かないとすぐに治らず、数日間しんどい思いをすることも少なくありません。毎日、ストレッチをするなどは、なかなか習慣作りも苦労します。
ストレッチもそうですが、無理せずマイペースで気張らずやるのが、続けるコツなのかもしれません。
次の寝起きシリーズはこちらからどぞ。↓
あとがき
実は私は寝起きの腰痛はサイクルがあって、毎月月末になると寝起きに腰痛いなと感じてしまいます。
そういう時に限って、色んな予定があってそれをひと段落させ、無理をした後につい、いつも以上に寝てしまった後に起こります。朝方にいつも以上に寝て、睡眠リズムが崩れているのに寝続けようとするから、寝返りが足りなくなって腰痛が起きるんだと、改めて実感しました。
そう考えて来ると、そもそも人は腰痛を起こさず、寝れる時間がおおよそ決まっているということで、寝すぎによる腰痛も同じような原理で起きるのかもっ
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